診療案内

大腸カメラ

大腸カメラあるいは大腸内視鏡検査は、健診でも受けることができるため、興味はある、気になっているという方は多いのではないでしょうか。

しかし、実際はどういう検査なのか、どういう場合に受けた方がいいのかよくかわらないという方もいらっしゃると思います。

こちらでは、大腸内視鏡に関する疑問を一つ一つ丁寧にご説明していきます。

近年、大腸がんの志望者数は食生活の欧米化もあり、年々増加しています。女性では死亡数トップとなっています。

大腸がんは早期に発見して治療すればほぼ治癒が可能とされており、35歳を過ぎた方は一度大腸内視鏡検査を受けることをおすすめします。

ふじた医院では、内視鏡専門医が日帰り可能な内視鏡検査を行っています。お問合せアクセスはこちら。

大腸カメラはどんな人が受けるの?

大腸カメラを受ける方は、大きく分けて以下の3つのパターンの方がいらっしゃいます。

①お腹などに何らかの症状や家族歴がある場合

  • 便秘や下痢が続く
  • 痔がある
  • 血便が出た(便が赤っぽい、黒っぽい)
  • 便潜血の検査で2回陽性反応が出た
  • 腹痛が続く
  • 腹部膨満感やお腹の張りがある
  • 急激な体重減少がある
  • おならが頻繁に出る
  • 残便感がある
  • 家族に大腸ポリープや大腸がんの方がいる
  • 40歳以上の方で大腸内視鏡検査を受けたことがない

便秘や下痢は一般的な症状として軽く考えられがちですが、大腸がんや炎症性腸疾患の可能性もありますので、一度内視鏡検査を受けることをおすすめします。

②症状はないが、定期的に大腸がん検診や人間ドッグで受ける場合

自治体や協会けんぽなどが実施している便潜血の検査で要精密検査となった方は大腸内視鏡検査による精密検査が必要です。

また、人間ドッグの一環として受ける場合があります。

以下のような癌やその他の腸疾患に対し、ハイリスクの方は年に1回定期検査を受けることをおすすめします。

〈ハイリスクの方〉

  • 喫煙をされている方(現在は禁煙していても喫煙歴がある方)
  • よくお酒を飲まれる方(アルコールは胃腸に炎症を引き起こします)
  • 便秘しやすい
  • 生活習慣病にかかっている
  • 油ものや肉などの摂取が多い
  • 食物繊維や果物を摂ることが少ない
  • 運動不足
  • ご家族に大腸疾患にかかっていた方や癌の方がいる

③ポリープなどがあり、経過観察の目的で検査を受ける場合

元々ポリープなどを指摘されており、すぐに治療をする必要はないが、大きさや性状の変化がないか経過観察が必要な場合です。

ポリープは良性ですが、大腸癌はポリープが癌化することが多く、年に1回程度の経過観察が必要です。

以上、大腸カメラの必要性をまとめるとこのようになります。

  1. 症状がある場合の原因検索
  2. 癌などの腸疾患の早期発見のため
  3. 指摘されている異常の経過観察

大腸カメラでできること・わかること

大腸カメラは正式には、「下部消化管内視鏡検査」といいます。

下部消化管とは小腸の続きである大腸から肛門までのことで、全長約1.5m~2mの管状の臓器で、主に消化・吸収を担っています。

大腸カメラでは、大腸(盲腸・上行結腸・横行結腸・下行結腸・S状結腸)だけでなく、直腸や肛門まで検査することができます。

検査の特徴として、直接、腸粘膜の色の変化や凹凸などを目で見て観察でき、また必要であれば異常をみとめる組織を一部採取して検査(生検)に出すこともできるので、がんやその他の大腸疾患の発見にとても有効です。

さらに、大腸カメラの検査では、検査だけでなく、治療も同時に行うことができます。

「内視鏡的粘膜切除術(EMR)」という術式で、内視鏡を用いてポリープや早期大腸癌疑いの病変を切除することができます。 

お腹を開いて腸管を切除する従来の手術に比べ、腸管内から腫瘍を切除できる技術のため、身体への負担がほとんどなく(低侵襲)、従来の外科的治療に代わる新しい治療法として脚光をあびています。

大腸カメラで見つかる疾患

大腸カメラで発見できる具体的な疾患には以下のようなものがあります。いずれも早期発見早期治療が望ましい疾患です。

大腸

大腸がん、大腸ポリープ(腺腫)、潰瘍性大腸炎、クローン病、大腸脂肪腫、大腸憩室症、大腸メラノーシス、虚血性腸炎

直腸

直腸がん、直腸カルチノイド、直腸潰瘍

肛門

ふじた医院の大腸カメラ検査の特徴

特徴1. 内視鏡専門医による安全な検査

経験豊富な内視鏡の専門医がすべての検査を行っています。

苦痛や不快感を起こさないよう配慮しながら繊細に検査を行い、安全な検査に務めています。

特徴2. 最新の内視鏡システムを導入

内視鏡専門医・指導医の高い技術レベルを検査に反映できるよう、最新鋭の内視鏡システムを導入しています。

低ノイズ・高解像度のイメージセンサーが搭載されており、微小な病変の観察が可能です。

特徴3.検査時間の短縮

内視鏡分野で世界をリードしてきた富士フィルム社の内視鏡システムを採用しています。

画像処理能力に優れているだけでなく、腸壁のカーブに沿ってスムーズに曲がるため、挿入が容易で患者さまの苦痛を減らすとともに、検査時間を短縮することができます。

特徴4. 検査ごとに、徹底消毒で感染予防

ふじた医院では院内や医療機器の清潔を重要視しており、医療機器の洗浄・滅菌・消毒も徹底的に行っています。

内視鏡機器に関しても、日本消化器内視鏡学会のガイドラインに沿って完全な消毒を行っており、患者様ごとに専用の内視鏡洗浄器で洗浄・消毒を行った清潔な機器を使っておりますので、安心して検査を受けていただけます。

ふじた医院の大腸カメラ検査の流れ

Step1.検査前々日~前日

食事

検査前々日の朝から油分(牛乳など乳製品含む)、繊維を多く含んでいる食材は控えてください。

21時以降は絶食にしてください。水・お茶は飲んでかまいません。

服薬

就寝前の定期薬は服薬してください。ただし、インスリン治療中や糖尿病の薬、抗凝固薬などを内服中の方は別途指導が必要ですのでお申し出ください。

検査準備

21時に下剤(検査予約時に処方されたもの)を内服してください。

Step2.検査当日

ご自宅での過ごし方

食事

朝から絶食です。水・お茶は飲んでかまいません。(牛乳など水・お茶以外の水分は不可)

喫煙も控えてください。

服薬

ご予約時に受けた事前の指示に従って休薬・服薬してください。

ご来院後

予約時間までに受付をしていただき、2リットルの洗腸剤を飲用いただきます。

2Lすべて飲まなくても、固形便がなくなり、透明の水様便になれば検査可能となります。

洗腸剤を使用中、看護師も都度お声がけをしていきますが、腹痛など、気になることがありましたら、お気軽に医師やスタッフにご質問ください。

検査後(病院にて)

検査後お着換えいただきましたら、検査結果のご説明となります。検査を担当した専門医・指導医が検査画像を用いながら、わかりやすく結果をお伝えしています。

腹痛など異変がありましたら、すぐにスタッフにお知らせください。

検査で組織の採取を行った場合、生検の結果が出るまでに10日程度かかりますので、再度いらしていただいて結果のご説明を行います。

検査後(ご自宅にて)

食事

お腹の張りや吐き気がなければ食事してかまいません。

服薬

検査のため内服薬を中止していた方は再開してください。

その他

腹痛や肛門からの出血などがあった場合は、ふじた医院までご連絡ください。

検査を楽に受けるコツ

大腸カメラを楽に受けるためのコツは3つあります。

  1. 検査前の食事に気を付ける
  2. 検査時、お腹の力を抜く
  3. ガスを我慢しない

①検査前の食事に気を付ける

検査前に下剤で腸をからっぽにしていただく必要があり、そのために下剤を内服していただいたり、来院後洗腸剤を飲用していただきます。

多くの方は、この事前処置で検査可能となりますが、下剤や洗腸剤を使ってもなかなか便を出し切れない、腸がからっぽになるまで洗腸剤を飲めない、など、検査準備としての排便に困る方がいらっしゃいます。

これは検査前の食事に気を付けていただき、できるだけ消化に良い食事を気を付けていただくと、下剤や洗腸剤の効果が得られやすく、洗腸剤を飲む量も少なくて済みます。

消化しにくい食品として、小麦粉類、牛乳やベーコンやバターなどの油分を含む食品、ごぼうやサツマイモといった繊維質の多い野菜などが挙げられます。

また、冷たい飲み物や食べ物も腸管の動きを鈍らせ、消化が悪くなります。

検査1週間前からこうした食事を避けていただいていると、検査前日や検査当日の排便もスムーズになりやすいです。

普段の便秘対策としても有用な食事法です。

②検査時、お腹の力を抜く

大腸の粘膜には痛覚がなくカメラが入っても痛みは感じません。

しかし、「痛いかも!」と緊張し、お腹に力が入っていると、腸の動きも悪くなり、カメラを進めにくく、検査時間がのびる場合があります。

医師や看護師も適宜お声がけしていきますが、患者さまご自身もできるだけリラックスして検査を受けてください。

③ガスを我慢しない

検査のため、適宜カメラから空気を送り込みます。そのためお腹が張る場合がありますが、そのガスを恥ずかしいからと我慢すると空気がたまりすぎてお腹が痛くなったり気分が悪くなったりします。

検査中のおならは我慢せず出すようにしてください。

よくあるご質問

Q1: 痛みはありますか?

大腸の粘膜には痛覚がないため、内視鏡が大腸の中に入るだけでは痛みを感じませんが、カメラが腸内を通過する際に膨張感や圧迫感などにより、軽度から中等度の痛みを感じる場合があります。

痛みに不安が強い方は、事前に看護師や医師にご相談ください。

Q2: 検査時間はどのくらいですか?

検査時間は早い方で10分、長い方で1時間と個人差はありますが、平均して2~30分前後です。

Q3: 麻酔は使いますか?

鎮静剤など眠くなるお薬は使用しません。が、肛門周囲に塗るタイプの麻酔薬を使用し、挿入時の痛みを緩和させます。

Q4: 検査は日帰りで受けられますか?

ポリープ切除も含めてすべて日帰りで可能です。鎮静剤を使わないので、検査後は車の運転も可能です。

Q5: 検査費用はいくらですか?

健康保険で受ける方は7,500円から10,000円、組織の検査も行った場合は、20,000円程度です。

Q6: 下剤の量を減らす工夫はありますか?

お食事の油分や繊維を減らし、前日はゼリーなどの半固形物のみにし、水分をしっかりとれば、当日の便の排出がスムーズですので、下剤の量も少なく抑えられます。

Q7: 自宅で洗腸剤を飲むことはできますか?

最近はご自宅で下剤を飲んで来院後すぐ検査をするという医療機関もありますが、ご自宅ですべての便を出し切るために数種類の下剤を同時に内服したり、と体に負担がかかる場合もあります。

よって、ふじた医院では、できるだけお体に負担をかけないよう、また、医師や看護師が監督でき安全に準備ができるよう、来院後の洗腸剤飲用という方法をとっています。

気になる痛みや症状があったらお気軽にご相談ください

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