病気解説

内科

蕁麻疹・アレルギー治療

ある特定の食品を食べたり、虫に刺されたり、特定の植物などに触れてしまうことで蕁麻疹が出たことはありませんか?

蕁麻疹の70%が原因不明とする説もありますが、多くは個々の体質によって発現するアレルギー反応です。突如発生するかゆみや痛みに対応するためにも、蕁麻疹の知識を身につけておくことが大切です。

ご自身での見極めは難しいことが多いので、不安な場合は、ご相談ください。アクセスはこちら。

蕁麻疹ってどんな病気?

蕁麻疹は、5人に1人が、一生に一度は経験することがあるといわれている頻度の高い皮膚の病気です。

蕁麻疹の経過として、多くは半日~1日以内に消失しますが、中には、長期間出現と消失を繰り返す場合や、長期間に渡って、出現し続ける場合もあります。24時間以上たっても消えない蕁麻疹も、最近多くみかけます。

蕁麻疹(じんましん)とは、かゆみを伴い、比較的、境界線が分かりやすい「むくみ」と赤みのある「発疹(ほっしん)」が出現する状態をいい、多くの場合において、数時間以内に個々の「発疹(ほっしん)」はいったん消失していきます。

蕁麻疹にはどんな種類がある?

ほとんどの場合はマスト細胞から遊離されたヒスタミンが血管および神経に働くことで症状が現れます。

アレルギー性と非アレルギー性に分けられます。

アレルギー性蕁麻疹

アレルギー性蕁麻疹の原因としては、主に食べ物、薬物、植物、虫など(原因物質は他にも多数)がありますが、実際のところ、アレルギー性蕁麻疹は蕁麻疹全体の数%にしかすぎません。

非アレルギー性蕁麻疹

非アレルギー性に関しては、特定の誘因で引き起こされる「刺激誘発型の蕁麻疹」と、原因が特定できない「特発性蕁麻疹」があります。

刺激誘発型の蕁麻疹とは?

  1. 身体的要因
    • 感染症(特に風邪)
    • ストレス、疲労など
  2. 外的要因
    • 物理的刺激(温熱、寒冷、圧迫、日光、汗など)
    • ヒスタミンやそれに似た物質を多く含む食べ物
      魚類(サバやイワシ・マグロなど)、発酵食品(チーズ、ワインなど)、野菜や果物(ナス、トマト、アボカド、バナナ、プラム、パイナップル)
    • サリチル酸を多く含む食べ物
      野菜や果物(イチゴ、トマト、オレンジ、パイナップル、ブドウ、きゅうり、もも、リンゴなど)、食品添加物(防腐剤、人工色素、酸化防止剤)
    • 機械的刺激(ひっかく)、寒冷、日光、温熱、圧迫、水との接触など
    • コリン性
      汗をかくことで皮膚の神経からアセチルコリンという物質が分泌され、蕁麻疹がおこる

蕁麻疹の検査方法は主に3つある

  1. 血液検査で特異的IgE抗体という各物質に対する免疫反応の値を調べる方法
  2. 皮膚に原因の可能性となるものを塗るなど(プリックテストなど)して、蕁麻疹が起こるか調べる方法
  3. 原因となるものを食べるなど負荷を与えて、実際に起こるか調べる負荷試験

蕁麻疹の治療方法

  • ヒスタミンの作用を抑えるために、抗ヒスタミン薬または抗ヒスタミン作用のある抗アレルギー薬が用いられる
  • 外用薬は多少痒みを軽減する程度であまり大きな効果は期待できない
  • 薬物療法としては、抗アレルギー剤、抗ヒスタミン剤の内服が主で、慢性化、難治化する蕁麻疹に対しては、ステロイド剤の内服を処方する場合もある
  • 急速に拡大・融合し、広範囲に至る蕁麻疹に対しては、肝庇護剤として使用される強力ミノファーゲンC、グルタチオン製剤や代謝の速いステロイド剤の点滴静注を施行

自宅でできるホームケア

日頃から規則正しい生活、十分な休養と睡眠をとり、新鮮で添加物の少ない食事を心がけて。蕁麻疹(じんましん)が出ているときは、運動や熱い風呂への入浴は避け、涼しいところで安静にするのが大事です。

また、蕁麻疹が出ているところを保冷剤や氷で冷やすと楽になります。

気になる痛みや症状があったらお気軽にご相談ください

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