病気解説

整形外科

魚の目

歩くと痛い!魚の目(うおのめ)はどのように治療するのでしょうか?

魚の目とは?

「魚の目」とは、足裏や足指の皮膚の角質が、部分的に分厚くなってできる皮膚の病変のことです。

「タコ」も、同じように角質の増殖、硬化によってできる皮膚の病変ですが、魚の目は、芯があり痛みをともなうことが多く、タコは、芯がなく痛みあまり感じないことが違いとしてあげられます。

また、魚の目は、中心にできる芯の部分が、まるで魚の眼のように見えることから、「ウオノメ」と呼ばれますが、正式には、「鶏眼(けいがん)」と言います。

どうやって魚の目はできるの?

皮膚は、上から「表皮」「真皮」「皮下組織」という3つの層でできており、表皮の一番外側には、「角質層」があります。

この角質層は、皮膚の一番外側を覆うものであり、体内の水分が蒸発するのを防いだり、外部からの物理的な刺激や紫外線、ウイルス、菌などから体を守ったりするバリアとして機能しています。

この角質層に、サイズや形が足に合わない靴を履いていたり、歩き方にくせがあったりなどが原因で、圧迫や摩擦などの刺激が加わり続けると、厚く硬くなって、皮膚の内部を守ろうとします。

魚の目の場合は、皮膚への刺激が1点に集中することで、角質層が皮膚の内部に向かって、円すい状に肥厚していくので、硬い芯ができていきます。

この芯が、神経のある真皮層にまで到達すると、歩くたびに神経が刺激され、痛みを感じるようになります。

また、魚の目には、中心に芯ができるということ以外にも、正常な皮膚との境界がはっきりしていて、面積が比較的小さいという特徴があります。

魚の目の原因は?

魚の目ができる主な原因としては、次のことが考えられます。

  • サイズの合わない靴
  • ハイヒールや先の細い靴
  • 開張足
  • 歩き方のくせ
  • 足の冷え
  • 糖尿病

魚の目が痛いときの応急処置

魚の目が痛いときは、患部にドーナツ状の保護パッドを貼り、摩擦や圧迫を防げば、痛みを軽減することができます。

保護パッドは、足指用や足裏用など、いろいろな種類があるので、自分の症状に合うものを探してみましょう。

また、魚の目が痛いという人は、靴が足に合っていない可能性もあるので、今履いている靴のサイズや横幅、かかとのフィット感などを再度確認し、自分の足に合った靴を履くことも大切です。

魚の目は自然と治る?

魚の目は、角質が皮膚の内側に向かって肥厚していき、先の尖った円すい状の芯のようになって食い込んでいくので、進行するに連れて、歩くたびに痛みを感じるようになります。

角質の肥厚がそれほど進行していなくて、痛みがあまりないのであれば、市販の魚の目用の保護パッドを患部にしばらく貼っておけば、軽い魚の目なら、自然に治ります。

また、正しい歩き方を実践したり、自分の足に合った靴に変えたりするのも効果的です。

魚の目の芯を取るときの注意点

魚の目が進行して、芯が皮膚の奥に食い込んで痛いという場合は、芯を取り除く必要があります。

ただし、自分でカミソリやカッターを使って削るのは、おすすめできません。なぜなら、カミソリなどで削ると、そこから細菌などが入りやすく、足やリンパ節の炎症を起こすことが少なくないからです。

芯が食い込んでしまった魚の目を自分で治療するなら、カミソリなどで削るよりも、角質をやわらかくする「サリチル酸」が入った魚の目用の市販薬を使うことをおすすめします。

市販薬には、パッドタイプや液体タイプなどがありますが、たとえばパッドタイプの場合は、入浴後に足をよくふいて患部にパッドを貼り、数日そのままにしておきます。

サリチル酸が皮膚に浸透して、皮膚が白く、やわらかくなってから削ります。ただし、一度で芯が取り除けない場合は、無理に取ろうとしないようにしましょう。その場合は、もう一度新しいパッドを貼り直し、患部をやわらかくしてから削ります。

また市販薬を使っても、なかなか魚の目が治らない場合は、病院を受診しましょう。

治療方法はありますか?

魚の目の痛みの原因は、皮膚に食い込んでいる角質の芯なので、病院では、これを取り除くことが治療の目的になります。

芯を取り除くために、もっとも一般的に行われているのは、カミソリなどで芯を削る処置です。また、角質を柔らかくする作用がある「サリチル酸」配合のスピール膏を使って角質をふやけさせた後で、魚の目の芯ごと取り除く治療もあります。

魚の目が大きくて、芯が深い場合には、一度では取り除けないので、何度かこの治療をくりかえします。重症の場合は、メスでの除去やレーザー治療などが行われることもあります。

魚の目が痛くて仕方ないという人は、今履いている靴を見直す必要があります。
魚の目は放っておくと、痛みが増すばかりです。できるだけ早めに対処するようにしましょう。

再発の予防法・ケアグッズ

うおのめやたこは予防が肝心
再発予防の基本は正しい靴選びと履き方がまず大切です。

足背などの座りたこに伴って肥厚する場合

靴の履き方の基本

局所につかう保護グッズなど
スピール™シリーズは大きく分けて2タイプ
角質肥厚を自己処理するケア用品 カミソリでのセルフケア

  • 薬剤とパッドが一緒になって貼りやすい一体型タイプ
  • 切って使うタイプ 自由にカットできるシートタイプ

気になる痛みや症状があったらお気軽にご相談ください

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