病気解説

整形外科

捻挫

最近では、運動以外にもビジネスシーンで着用するハイヒールによる足首への負担が原因で、捻挫になってしまう人も少なくありません。筋力が低下した高齢者も捻挫を引き起こしやすくなっており、どの世代にも起こりうる症状です。

捻挫をした足を放置したまま、治療を施さなければ高齢になったときに慢性的な関節の痛みを伴う可能性があります。

捻挫の後遺症を残さないために、正しい捻挫の治療法を知っておくことが大切です。また、香川県善通寺のふじた医院では理学療法士や作業療法士により捻挫治療やリハビリを行っています。

「捻挫を治したい。」「どこの病院で診てもらえばいいかわからない。」という方は、ぜひふじた医院へお問い合わせください。
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捻挫(ねんざ)とは?

捻挫とは、足首や手首などの関節に大きな力が加わることで骨と骨を繋ぐ靭帯や関節包が損傷してダメージを受けて起こる症状です。

激しい運動をしているときに靭帯に大きな力が加わると、通常は靭帯と軟骨が衝撃を和らげますが、足首をひねってしまったことで靭帯が伸びたり、靭帯が切れたり、軟骨が剥がれて亀裂が入った状態が捻挫です。

捻挫の原因

靭帯に無理な力がかかることで靭帯が損傷することが捻挫の原因となります。
靭帯は、骨と骨を繋いでいるもので、関節の内側にあります。

靭帯は関節が動ける範囲を超えて曲げたり、大きな力で伸ばされたりすることで、靭帯が損傷し捻挫を発症させます。

約90%の捻挫は足首で発症しているともいわれています。
足首の外側のくるぶし周辺の関節には、靭帯が3本あります。
この靭帯は、足が前に行きすぎたりすることを防いだり、内側に曲がりすぎたりすることがないように繋ぎ止めておく役割を担っています。

しかし、激しい運動をしたり着地に失敗したりすると、無理に体重が足にかかって足の骨と骨を繋いでいる靭帯が体を支えられなくなることがあります。その結果、靭帯が伸びたり、切れたりするのが捻挫です。足首だけではなく、肘や指など体のどの部位においても起こりうる怪我といえます。

捻挫の症状

捻挫は、症状によって軽度、中度、重度と段階に分けられています。

軽度

軽度の捻挫では、痛みは軽く、患部の腫れも軽いのが特徴で靭帯が一次的に伸びてしまった状態を指します。

この場合、患部を安静にしておくと短期間で元の状態に回復することが期待できます。

中度

中度の捻挫では、靭帯の一部が切れてしまっている状態を指します。

一部が切れてしまっているため、回復するためには靭帯の組織が再び元の繋がった状態に回復するまでに時間をある程度要する必要があります。

重度

重度の捻挫では、靭帯が完全に切れてしまう靭帯断裂や関節が不安定な状態に陥っている場合を指します。
このような状態になると歩くことが困難となり絶対安静が必要となります。

どの症状の捻挫でも靭帯が伸びたり、切れたりすることによって靭帯周辺の血管も切れてしまうため患部が腫れてくることがあります。

また、腫れている患部には発痛物質が出ているためジンジンと脈拍に合わせて痛みが出てくることも特徴です。

捻挫をした際には、靭帯にダメージを受けている状態となるため、無理に運動を続けるのではなく患部の状態を見て安静にしましょう。

捻挫の応急処置について

実際に捻挫を引き起こしてしまった場合、とるべき応急処置があります。

捻挫したときの初期に実施する4つの治療です。それらの頭文字を取って「RICE」と呼んでいます。捻挫したときはRICE処置と覚えておくと良いでしょう。

またRICE処置は捻挫だけでなく、打撲や肉離れなどの外傷を受けたときにも有効な基本的な応急処置法となります。

Rest(安静)

まずは捻挫を起こしてしまったら、安静を保つことが大切です。安静は横に寝かせるという意味ではありません。

むやみに動かさなくてもよい体勢をとることです。捻挫を起こした患部に添木やタオルなどを当てて固定すると良いでしょう。

固定するときはなるべく足首が90度になるようにしましょう。90度にすると損傷した靭帯が適切な長さに保たれ、靭帯が伸びてしまうことを防げる可能性が上がります。

Icing(冷却)

捻挫をした部分を冷水や氷嚢などで冷却します。

その部分の体温を下げることで毛細血管を収縮させ、内出血や痛み、腫れなどを抑えます。痛みを感じなくなるまで冷やすのではなく、熱を持たないようにするのが目安です。

注意しないといけないのは、冷やし過ぎです。皮膚が冷たくなってきたら、冷やすのを一旦中断します。

その後、熱を感じない程度に繰り返し冷やしてください。

Compression(圧迫)

直後には痛みも強く実施しにくい処置かと思いますが、捻挫した足首にテープを巻いて圧迫することで、内出血や腫れを最小限に抑えることができます。

ただし圧迫が強いと血が止まってしまい、血流障害や神経障害を起こしてしまうので注意が必要です。

もししびれてきたり皮膚の色が変色してきたりした場合は、圧迫を緩めるようにしましょう。

Elevation(挙上)

足首を心臓よりも上の位置に保つ必要があります。

人間の体は血液が重力によって地面に近いところに留まりやすく、最後は心臓に向かって流れていくため、足首を心臓よりも上にすることで腫れや内出血を防ぐことが可能です。

足首の下にクッションや座布団、毛布などを敷くと楽に体勢を保つことができます。

復帰までの流れ・リハビリについて

捻挫を起こしてから復帰するまで、テーピングでしっかりと患部を固定しておくことは必須です。

治療中に伸びてしまった靭帯は、少し動かすだけでも痛みが生じ、日常生活の簡単な歩行の際に思わぬ部位に体重をかけてしまうことがあります。そのため、靭帯をさらに伸ばしたり、傷つけたりする恐れがあるためテーピングで固定することが大切なのです。

テーピングが外れた後は、足首を外側に開く筋力を強化し靭帯を鍛えていきます。

両足にゴムを巻き、外側に向かって力を加える動きを反復することで靭帯に適度な負荷をかけます。片足を上げて、かかとを上げ下げすることで関節や靭帯を無理なく鍛えることができます。

片足で、かかとを上げ下げするリハビリになりますが、継続し力が適度に伝えられるようになるまでは続けます。

次に、一歩足を踏み出し、内側に足首をひねらないように体重をかけて負荷をかけていく運動を続けます。

次第に靭帯や関節周りの筋力をアップさせることができます。

セルフケアについて

靭帯が傷むレベルまで重くなければ、セルフケアできます。

腫れがそれほど目立たず、痛みも我慢できる程度なら、まずは自分でケアをしながら様子をみるのもよいでしょう。

ただし、靭帯の部位によっては痛みを感じにくいこともあるため、1~2週間しても痛みがあり、関節の不安定さを感じる場合などは念のため受診しましょう。

整骨院と病院の捻挫治療の違い

捻挫の治療は、整骨院または病院で行われます。

整骨院では、柔整師が施術を行い、伸びた靭帯や断裂した部位に適度な刺激を与えて治療します。

病院で行う捻挫治療は、シップで患部の熱を取り除き、塗り薬で痛みを取り除くといった薬剤を用いての治療、また必要に応じて外科的手術を行います。

捻挫は、後遺症を残さないためにも、まずは医師に相談することをおすすめします。
当院では、捻挫の治療はもとより、元の機能をしっかりと回復させるためのリハビリ治療も行っています。

「捻挫をしてしまった」「痛みが引かない」という方は、ぜひお早めに当院へお越しください。
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