病気解説

内科

喘息

息が乱れたり、咳込んで呼吸がしづらくなったりする気管支喘息は、子供にとっても大人にとっても大変つらい病気です。
常に空気の汚れや体調が気になり、日常生活を送る上で様々な支障をきたします。
もしそんな喘息と診断を受けたときには、正しい知識を持って治療をしましょう。

喘息とはどんな病気か?

喘息というのは誰でも発症する可能性のある病気で、普段何気なく吸ったり吐いたりしている気道、すなわち空気の通り道の部分に炎症が起きてしまっている状態をいいます。喘息になると、通常よりも炎症によって気道が狭くなっているため、ちょっとした刺激でも咳込みやすくなります。

小さな子供の場合はさらに気道が細くなるため、早期に正しい治療を受けることが大切です。近年では、車の排気ガスや火力発電、PM2.5などの空気汚染によってアレルギー症状が多くなってきているため、成人になってから発症する人も多く、気の抜けない病気といえます。

喘息の原因になりやすい刺激や環境

喘息は気道の通り道が炎症を起こしているため、健康な人と比べてわずかな刺激や環境の変化によっても症状が起きやすくなります。

どんな時に喘息を発症しやすいのでしょうか?

アレルギーの原因となる物質や条件としては、チリや埃、ダニ・動物の毛やフケ・カビ・花粉、たばこの煙・冷たい空気や空気の汚れ(排気ガス、黄砂、光化学スモッグ、PM2.5など)・ストレス・運動・過労・風邪・天候や気温などの変化・気圧などが原因となります。

このように、近年喘息になる原因が増えてきているため、喘息にかかった経験のない人でも突然発症する可能性は十分あります。
マスクを利用したりよくうがいをするなど、日ごろから喘息にならないように注意しましょう。

発作が起こったらどうするか?

喘息は風邪などの症状のあとに発症する人が多く、「たかが喘息」と軽く考えることもあるかもしれませんが、喘息の発作がひどい場合、命を落とす危険性があるため、軽く考えすぎることのないように注意しましょう。

もしも喘息の発作が起きた時は、

  • 気道をふさがないような楽な姿勢になる。
  • 発作用の治療薬をすぐに使う。
  • 症状がひどい場合はすぐに病院を受診する。
  • 緊急性の高い場合はすぐに救急車を呼ぶ。

などが挙げられます。

対処法を知っていれば落ち着いて行動することができるので、必ず覚えておきましょう。あまりに症状がひどい場合や、乳幼児などで危険性のある場合などは、ただちに救急車を呼んで病院を受診しましょう。

喘息の治療法

喘息と診断された場合には、医師による定格な治療を行い、なるべく発作が起きないように注意することが大切です。特に、高齢者や幼児は、症状が悪化しないようにするためにも、日ごろの正しい治療が望まれます。医師による正しい判断を仰ぎ、自己判断でやめてしまうことがないようにしましょう。

主な喘息の治療

吸入ステロイド薬

治療の過程や状態により様々な治療がありますが、まずは吸入ステロイドを用いるのが基本的な喘息の治療法です。炎症を抑え発作が起きるのを予防します。飲むタイプに比べ使用する薬剤の量が少ないため、安全に用いることができます。ドライパウダーやエアゾール式・電動ネプライザーなどが一般的です。

飲み薬・張り薬・注射

気管支を広げて発作を起きにくくするため、継続的に用いられることが特徴です。患者さんの体質や体の大きさなどを考慮して、医師が判断して投与するので、安心してください。ちょっとした原因で発作が起こりやすい喘息に効果的です。

運動・心理療法など

喘息には薬物療法が一般的ですが、日ごろから喘息に負けない体づくりを心がけることも重要です。心肺機能を鍛えたり、精神的な要因による疾患を減らしたりするためにも、運動・心理治療法が有効とされています。
ただし、自己判断で行うのは危険なので、必ず医師の指導の下で行うようにしましょう。

病院で処方される薬と副作用

どんな薬や治療法にも副作用などの可能性があります。不安を感じることもあるかもしれませんが、だからといって自己判断で治療を中止したり薬を飲まなくなったりするのは危険です。飲み合わせや体質などもあるので、治療を行う上で問題が合った場合は医師や薬剤師などによく相談するようにしましょう。

喘息治療として最も多く利用されている吸入ステロイドに関しては、使われる薬剤量は極端に少なくなっているため、気になるステロイドの副作用は心配いりません。安心して治療を続けて大丈夫です。

それ以外の投薬治療に関しては、副作用が少ないもの、いくつかの副作用が報告されているものなど、様々な種類があります。患者さんの体質や症状などによっても異なりますが、重い喘息症状を抑えるために量が多くなれば、副作用の心配も同時についてくるでしょう。
どうしても治療法に不安がある場合には、セカンドオピニオンなどを利用して別の医師の診断を仰ぐことも大切です。

喘息は軽い症状であっても治療しないで放置してしまうと命に関わることがありますので、必ず医師の力を借りながら自分に合った治療法でしっかりと喘息を治してください。

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