病気解説

内科

膀胱炎

膀胱炎とは、膀胱に炎症が起きる病気です。
細菌が尿道を上がってきて膀胱に入り、その最近が膀胱内で増殖を起こして炎症を引き起こします。

男性よりも、女性の方が尿道が短いために、膀胱内に細菌が侵入しやすく、膀胱炎になりやすいとされています。女性の中には、膀胱炎なんて恥ずかしいと感じて診察に来られない方がいらっしゃいますが、排尿時に痛みや残尿感があると感じることがあったら早めに医療機関を受診してください。

男性の医師では少し抵抗がある、不安があるといった方のために、当院では女性医師による診療が受けられる体制をとっております。女性医師をご希望の場合は一度お電話でご確認してからお越しください。

膀胱炎の主な症状と原因

膀胱炎の主な症状

膀胱炎は、排尿中の痛みや残尿感が主な症状ですが、他にも様々な症状を引き起こします。

膀胱炎の症状として代表的なものは「普段よりも早いタイミングでトイレに行きたくなる」というもので、その他にも以下のようなものが挙げられます。

  • 排尿時に痛みが走る、特に終わりごろのタイミング
  • 残尿感がある
  • ひどい場合は血尿が見受けられる
  • トイレが近くなる

といった症状が出ます。
一般的にはトイレが近くなり一回で出る尿の量が少なくなります。
症状がひどくなると10分以内の感覚でトイレに行くこともあるでしょう。適切な治療を行わずに放置すると、重症化することがあります。重症化すると高熱を出し左右の腰どちらかが痛む「腎盂腎炎(じんうじんえん)」という病気になってしまいます。
腎盂腎炎になってしまうと、抗生剤が入った点滴を打つ治療を行わなければなりません。

膀胱炎の主な原因

膀胱炎のほとんどの原因は、細菌による感染です。
まず外部から尿道を通って、膀胱の中に細菌が入ります。その後、膀胱で細菌が増殖・感染して膀胱炎が引き起こされてしまいます。

細菌が膀胱の中に入ってしまう原因は様々です。
一番の原因は免疫低下にともない膀胱内に入った菌が繁殖することです。免疫が低下する原因として、ストレス・生活習慣の乱れ・疲労が挙げられます。
免疫とは、身体に入った悪いものを退治して、健康な身体を保つ役割があります。そのため、免疫が低下している時に尿道に菌が入ってしまうと、健康な状態の時に比べて膀胱に入った菌が増殖しやすくなり膀胱炎が重症化してしまう原因になります。

膀胱炎は男性に比べて女性のほうが、症状に悩んでいる方が多い傾向にあります。
女性には、月経の前後など陰部に細菌が繁殖しやすい時期があります。

膀胱炎の種類

膀胱炎にもいくつか種類があります。
主に、単純性膀胱炎(急性膀胱炎)、複雑性膀胱炎(慢性膀胱炎)、間接性膀胱炎の3種類に分かれています。

単純性膀胱炎(急性膀胱炎)

一般的に膀胱炎といわれるのはこの単純性膀胱炎です。

複雑性膀胱炎(慢性膀胱炎)

複雑性膀胱炎と単純膀胱炎の大きな違いは現れる症状です。
複雑タイプの膀胱炎は、自覚症状があまりない代わりに、膿の混じった膿尿や細菌の混じった細菌尿が見られます。
排尿時の痛みなどがないので発見が遅れることがあります。気づかないうちに重症化してしまうことから要注意しなければならない膀胱炎です。
主な原因としては、前立腺肥大症・神経因性膀胱・膀胱結石などといった排尿を妨げる病気があげられます。尿流の低下や残尿が増えて、排尿効率が悪くなることにより膀胱の洗浄効果が落ちてしまうからです。尿の排出が減るほど、尿道・膀胱の菌が多くなってしまうため複雑性膀胱炎になってしまうのです。

間質性膀胱炎

間質性膀胱炎は、単純性膀胱炎と同じように昼夜を問わず尿の回数が多い頻尿、痛みなどがあるのが特徴です。
単純性膀胱炎にとても似ていますが、単純性タイプは排尿時に痛みがあるのに対して間質性タイプは尿が溜まった時に膀胱が痛くなるのが特徴です。ひと昔前までは、比較的まれにおこる病気とされていましたが、最近では多くの方が感染しています。
間質性膀胱炎は、原因が未だに解明されておりません。
一方で、膀胱内を覆っている膜が何らかの衝撃で傷が付き、その結果尿内の物質が膀胱を刺激しているのではないかという見方もあるため、今も原因究明に向けて研究が行われています。
また、排卵・月経・アレルギー・ストレス・性交渉・カリウムが多く含まれている食品類は症状を悪化させるということも最近の研究で分かってきました。

そのため、原因は定かではないですが、食事と排尿習慣の改善・痛みを軽減する薬の投与などにより症状を緩和させることができます。
排卵・月経などが原因に関わってくることから患者の90%が女性なのもこの病気の特徴です。※もちろん男性も発症するので注意しましょう。

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病院での検査や治療

病院で検査する時は、まず問診を行ったあと、膀胱炎が疑われる場合は尿検査で、尿の白血球濃度を測定します。
そこで分かるのは白血球の濃度です。濃度が高ければ細菌が尿道・膀胱に入っていることが分かるので、抗生物質による治療が行われます。菌を死滅させる抗生物質の投薬によって数日間で膀胱炎の症状は治まります。

抗生物質を投薬した状態で痛みや排尿に改善が見られない場合は、複雑性膀胱炎の可能性も考えられます。前立腺肥大症や膀胱結石、糖尿病や腫瘍などを疑う可能性があるため、再度検査を行い症状にあった治療を行います。
膀胱炎を何度も再発してしまう場合は、結石や膀胱の機能異常の可能性も考えられます。

市販薬での治療について

ドラッグストアに行けば膀胱炎の市販薬を購入することが可能です。
市販薬によって症状が治まることも考えられますが、前立腺肥大症や膀胱結石、糖尿病や腫瘍などが発症している場合は市販薬の服用だけでは治ることはありません。
膀胱炎は、完治させるまできちんと直さないと重症化することがあるため、きちんと病院に行って適切な診断と治療を行うことが大切です。

膀胱炎の予防

膀胱炎の予防には基本的には「膀胱の中に菌を入れないようにする」ことと、「膀胱内で菌を増殖させない」ことが重要です。そのため、大切になってくるのは「水分」、「抵抗力」、「清潔」に注意すること。

水分

水分をたくさん取ると尿とともに膀胱内の細菌は身体から排出される効果があります。水分をしっかりと取ることで排尿の回数を増やし、菌を身体の外へ排出しましょう。

抵抗力

前述の通り、抵抗力が落ちていると膀胱内で細菌は増殖してしまいます。バランスのいい食事・質の良い睡眠・ストレスを溜めないことを意識して、免疫力を上げていきましょう。

清潔

排便・排尿の際には、とても多くの菌が陰部に付着します。陰部を清潔にすることはもちろんですが、下着、手などもしっかりと清潔に保ち、尿道・膀胱に菌がついてしまうのを防ぎましょう。なるべく、毎日お風呂に入ることが大切です。

当院の膀胱炎治療

膀胱炎は恥ずかしい病気ではなく、誰もがかかる病気のひとつです。
特に、女性の2人に1人は膀胱炎を発症した経験があるといわれています。
とてもデリケートな場所の病気なので、誰にも相談できなかったり、病院に行くことをためらいがちですが、適切な治療を行わないと何度も再発をしたり、重症化したりしてしまう病気です。少しでも排尿時に違和感を覚えたら当院へお越しください。
男性の医師では抵抗がある、不安があるといった方は女性の医師がいる時に当院へお越しください。女医の診察日は決まっていますので、ご来院の際は一度お電話でご確認してからお越しください。

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